Webブラウザと言えばInternetExplorerとNetscpae系、Operaあたりか。MacにはSafariやらiCabもある。それとは別に独自路線をいくブラウザがある。と言っても歴史的にはNetscapeよりもずっと古い、テキストだけを表示するタイプのものでLynxとかW3mとか有名。もともとWWWだって文字の世界だったわけで、もともとのブラウザが文字のみの表示でもそりゃ当然。
今だって情報の大半は文字。要するに字が読めりゃ事足りることの方が多かったり。実はこの手がMacにはなかった。いやLynxのMac版があったけども日本語が通らないし、中身がLynxなので起動したらおそらくコマンドライン。わたしゃへなちょこなので訳分からず。そこでWannBeである。OS9系で動く唯一と言っていい、ネットワークとプロセッサに優しいテキストベースのWebブラウザ。
マシンの性能が飛躍的に向上しブロードバンドもかなり普及してきた昨今、今更バカみたいとそしられるのを覚悟で言えば、「軽い」と。一言に尽きる。だいたい回線が太くなってマシンの処理能力が上がった結果、コンテンツはびしばし重くなっている。56kbpsで高速とか言ってた頃はポータルサイトのトップページにいきなりフラッシュコンテンツとかあり得なかったわけだし、1ページ30KBくらいでもう重いとか言われてたわけで。
しかし画像とか動画とかフラッシュとかいくらでもでっかくなるが、テキストはそうそう重くならない。あれはもう情報量だいたい=重さなので。文庫本1冊分でもせいぜい600〜800KB。そんなに普通は1ページに詰め込まないし。テキストだけ抜き取って読めりゃそらもう軽いことは想像に難くない。
しゃらにプログラムがちっちゃい。出た当時は軽さを絶賛されたiCabも機能が充実してくるにしたがって鈍重になっていった。そりゃHTMLを読んでCSSも読んで、画像やら動画やら表示して、JavaスクリプトもJavaアプレットも実行するようなアプリケーションがそうそう軽くなるはずがない。WannaBeわずかに900KB足らず。いまどきテキストエディタだってもっとでかい。
必要メモリも4MB足らず。ン、思ったよりも多いな。多分2MBくらいしか割り当てなくても普通に動く。最初の頃のリリースではそれくらいだったし。割当メモリを1.5MBにしても(お勧めはしません)OSに警告されるものの怖いくらい機敏に動いてくれる。
そう、ほんとうにうさん臭いくらい機敏快速軽快なのだ。ちょっと大きめのReedMe書類をSimpleTextで開く感じか。初めて使った時は実にショッキングだった。なにしろ画像やらスクリプトやらスタイルシートやらはすべて無視。テーブルもフレームもフォームも無視。一部テキスト関係の要素も無視である。普通のWebブラウザと同じ土俵で比べるのは惨いし反則。そりゃ速い。ナローバンドでもブロードバンドの速さを体感できると言ったら褒め過ぎだろうか。とにかく癖になる速さだ。
じゃあ普通のブラウザでいらない機能を切ったら? もちろん軽くなる。画像もスタイルシートもスクリプトもフレームも切ってしまえば、それなりに機敏な動きを見せる。しかしそれでもまだまだ。レスポンスで競合できるのはNetscapeのバージョン3くらいだ。ただし彼は固まるのも速いが。
WannaBeは固まらない。これは誇張でも何でもなく、ほんとにテキストエディタ並に固まらない。MacOSはコマンド+ピリオドキーを押すと作業中のプロセスを中断できるが、このショートカットがこれほど素直に効くソフトも珍しいのではないか。バルーンが回りっぱなしになってもいつでもこのショートカットで戻ってくる。しかも速い。言うことなし。
検索はシャーロックのプラグインを開くことでできるようになっている。プラグインをWannabeにドラッグ&ドロップするなりメニューから開くなりするとフォームがポップアップして検索できる。クリエータを変えるAppleScriptが公開されているので手っ取り早くダブルクリックで開くように変えても便利。
あとは例えばGoogleなら「http://www.google.co.jp/search?q=」の=のあとに直接キーワードををぶち込むことで検索可能。これは別にWannabeでなくても使えるので、()内を例えば「s;」などから変換できるようにIMEの辞書に登録しておくとブラウザのアドレスバーから直接検索できるので楽。「&num=100」と付け加えればいきなり100件の検索結果をひりだすことも可能。言語指定やサーバ指定も関数があるので必要に応じて付け加えてやればいい。
WannaBeだけでどうにもならないサイトがあるのもまた事実。他のブラウザで開く機能は実装されている。MacWebで開いたところで問題が解決するとは思えないがとにかくメニューにはある。CyberDogで開くこともできる。さすがだ。普段使うブラウザにショートカットを割り当てておくと非常に便利。他のショートカットとかぶらないようにResEditでMENUリソースを編集する。
テキスト以外は表示しないというコンセプトなので画像その他を扱えないのはこのさい欠点とは言わない。欠点とは素のままで日本語を表示できないこと。ブックマークが管理できないこと。フォントサイズを変えたりするのにリソースをいじらなきゃいけないことなどか。
日本語というか2バイト文字を表示させるにはリソースをいじらなくてはいけない。ありがたいことにパッチがある。これをあてればとりあえずShift_JISコードのサイトは読むことができる。日本語のサイトの80パーセント以上はShift_JISなので(当社比)まあ問題なかろう。EUCとJISコードについてはMacProxy+というソフトを使うことで読めるようになるのだがこれがWebから消えてしまった。探せばどこかにあると思う。昔置いてあったサーバはこちら。→MacProxy+(今行ってもありません)
プロキシかましてもまあ速いのだが、分かる程度には遅くなるので素直に他のブラウザで読み込んでもいい。そういう機能はあるし。普段使うブラウザのメニューにResEditでショートカットを割り当てておくと便利。
ブックマークを登録できないのはなかなか難儀だが、ホームページに他のブラウザのブックマークを指定したり、OS8.5以上ならロケーションファイルも活用できるだろう。URL管理ソフトもいろいろあるので試してみるのもいいかもしれない。
フォントの大きさや種類を変えるにもリソース開かなくてはいけない。やはり不便。メニューとかも徹底的に自分用にカスタマイズするくらいの心意気が必要かも。
またJavaスクリプトを扱えないのは扱わない仕様なのだが、時々リンクがJavaスクリプトになってたりすると泣きたくなる。まあこれはWannaBeの欠点ではないな。フレームのナビゲーションがしっかりしてなかったり、画像の代替テキストが皆無だったりしても悲惨なことになるが、これもWannaBeの責任ではない。